特集 抑制・隔離は本当になくせるのか
脳神経外科病棟における抑制・隔離―抑制をせざるを得ない場合にどうするか
江口 隆子
1
1札幌麻生脳神経外科病院看護部
pp.764-769
発行日 1999年10月10日
Published Date 1999/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900909
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はじめに
近年,医療現場において患者の安全を護るという目的で行なわれてきた,抑制帯による身体拘束が,人権を無視した非人道的行為として社会的にも批判を浴び,廃止に向けての世論が高まりつつある.厚生省も今年3月,2000年4月の介護保険導入に合わせ,対象となる施設での拘束を省令で禁止することを決定した,この省令では,介護保険施設以外の医療機関は,禁止対象から除外されてはいるが,いずれその対象は全施設へと拡大して行くことであろう.
今,まさに医療や介護に携わる職員すべてに対して,患者の生命と人権を護り,安全で安楽な療養生活の場を提供するという視点に立った実践能力や,医療の質の向上を追求し続けていく姿勢が,問われているものと思われる.
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