特集 1年目ナースの危機
国立大学医学部附属病院における新卒看護婦(士)712名の意識と実態
林 千冬
1
,
石井 美恵
2
,
岩渕 知子
3
,
斉藤 令恵
2
,
末松 真由美
4
,
服部 由紀子
5
,
山岡 桂子
2
1群馬大学医学部保健学科
2群馬大学医学部附属病院
3筑波大学医学部附属病院
4東京女子医科大学病院
5群馬大学医療技術短期大学助産学専攻科
pp.14-21
発行日 1999年1月10日
Published Date 1999/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900891
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
はじめに
看護学生たちは臨床実習の場で,先輩の新卒看護婦(士)たちが必死に業務をこなす姿を,1年後の自分と重ね合わせて切実な思いで見つめている.学生たちは,先輩である1年目看護婦(士)たちの就職動機や仕事への思いに大きな関心を持っているが,両者ともに余裕のない中では,日頃はゆっくり話す機会さえない.
私たちは,先行研究から新卒看護婦(士)の意識や実態を探ろうと,「ストレス」「バーンアウト」「業務満足度」「プリセプターシップ」「院内研修」「労働条件」をキーワードに,過去10年間138件の文献検討を行なった.しかし新卒看護婦(士)に焦点を絞った研究は意外に少なく,その実態報告も,ほとんどが個々の病院や病棟の事列の紹介にとどまっていることが判明した(なお,138件の文献の表示については省略する).
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.