連載 座談会シリーズ 看護実践における倫理性・5
小児科領域
子どもを守ること,子どもの権利を守ること
杉山 恵子
1
,
植杉 チヨ子
2
,
片田 範子
3
1神奈川県立こども医療センター
2兵庫県立こども病院周産期医療センター
3兵庫県立看護大学(小児看護学)
pp.464-471
発行日 1998年6月10日
Published Date 1998/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900837
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「お子さんのためですから」
片田 今日は,小児看護における倫理的な問題について,小児病院の婦長さんお二人にお話をうかがいます.まずは,小児科の特性を明らかにしたいと思います.杉山さんは,がんセンターから小児病院に移られて5年目ということですが,移られた当初に感じられたこと,あるいは日頃から疑問に思われていることがありますか.
杉山 小児科に移ってきた当初は驚くことばかりでした.まず,病棟の出入口のドアに鍵があることです.小さい子どもが1人で勝手に出てしまう危険があるという理由などで,簡単に開閉できる回転式の鍵がドアの上のほうについています.看護婦や医師などすべての人が鍵の開閉を行なって,病棟の出入りをしています.
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