特別論文
神経筋難病患者の自己決定とQOL
斎藤 有紀子
1
1明治大学法学部(法哲学・生命倫理)
pp.324-329
発行日 1998年4月10日
Published Date 1998/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900814
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
人工呼吸器をつけて空の旅
「私たちの生活や旅が『チャレンジ』ではなく『あたりまえ』になる社会を,今こそ自分たちの手でつくっていかなければならないだろう」1).在宅で人工呼吸器を使用している佐藤きみよさんの言葉である.
彼女は小学校4年生の時に,クーゲルベルグ・ベランダー病(進行性脊髄性筋萎縮症)と診断され,12歳から人工呼吸器を使い,23歳で16年間の病院生活を打ち切って一人暮らしを始めた.昨年,「第7回国際ポスト・ポリオ&自立生活会議」に出席のため,寝台式車椅子とベンチレーター(人工呼吸器)を携えて渡米している.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.