連載 アサーティブを看護の現場に・3
権利とは(1)
河野 文子
1
,
竹本 明子
1
,
福田 弘子
2
,
和泉 成子
1
,
勝原 裕美子
3
1兵庫県立看護大学実践基礎看護学II
2兵庫県立姫路循環器病センター看護部
3兵庫県立看護大学教育・管理看護学
pp.242-246
発行日 1998年3月10日
Published Date 1998/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900799
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アサーティブを考えるときに,切り放すことができないものが「権利」です.アサーティブとは,自分の権利を守りながら相手の権利も守って自分の意見を表現することなので,「アサーティブに表現する」ためには,まず,自分が持っている権利も相手が持っている権利も知っている必要があります.
そこで,研究会の中でも「私たちが持っている権利」について議論しました.けれども,普段,私たちは「権利」というものをほとんど意識していなかったので,一口に「権利」と言っても自分たちはどんな権利を持っているのか思いつかない,というのが正直なところでした.そして,「権利」という言葉がとても堅苦しくてなじみのないものに感じられて,「さわやかに自己表現する」ことであるはずのアサーティブに,法律のような堅苦しい「権利」についての理解が必要であることが,なんとなくしっくりこない印象もありました.
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