特集 事例検討のススメ
事例検討で現場はどう変わりつつあるか―コンサルテーションを導入した岡山市・かとう内科での事例検討会
内布 敦子
1
,
柴田 秀子
1
,
和泉 成子
1
,
河野 文子
1
,
Patricia Underwood
1
,
橋本 眞紀
2,3
1兵庫県立看護大学看護学部
2かとう内科看護部
3在宅介護支援センター
pp.242-248
発行日 1996年7月15日
Published Date 1996/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901165
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ここで報告される事例検討会は,岡山市にある「かとう内科」(訪問看護ステーション「まいんど」を併設)という医療施設の看護部長橋本眞紀氏が看護部のシステム変革にあたり,兵庫県立看護大学のPatricia Underwoodにコンサルテーションを依頼したことに端を発している.Underwoodはセルフケア理論を現場に適用するために事例検討という手段を選んだ.事例を通して理論を具体的に理解していくことがそのねらいであった.回を重ねるにつれ事例検討が当初の目的の他に現場に変革を起こす可能性を持っていることがわかってきた.兵庫県立看護大学のチームがUnderwoodのコンサルタント活動のコーディネイトや通訳を通して観察した現象は,まさに事例検討のダイナミックスといえるものであったと思う.
我々が体験した事例検討会でいったい何が起こったのか,事例検討のダイナミックな展開を可能にする幾つかの条件について考えてみた.
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