特集 魅力的な婦長
看護という仕事,役割を通して自己実現を図る
渡辺 睦子
1
1訪問看護ステーショ東札幌
pp.523-526
発行日 1997年7月10日
Published Date 1997/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900671
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はじめに
東札幌病院は1983(昭和58)年の開設以来,末期がん患者の医療に携わり,ホスピスケアの実践を進めてきた.そして,ここ数年来「ホスピスケアからコミュニティケアへ」を基本に,療養の場が変わっても医療の質(ケアの質)を保証することを心して,ホームケアサービス部門を「訪問看護ステーションみずほ」および「訪問看護ステーション東札幌」の2か所に分け,名称を変えた.
私は看護婦6年目に,ホームケアナース(訪問看護婦)になり,自分でレールを敷きながら看護を進めてきた.当時,看護部直属の独立したセクションとしてホームケアサービス(訪問看護部門)が位置づけられ,ナースが専属で在宅ケアの中心を担った.対象患者は終末期のがん患者が多く,「残された時間を有意義に過ごしたい」「畳の上で死にたい」「短い時間でも自宅で過ごさせたい」と切実に願う患者や家族にとって身近な存在として,ホームケアナースの役割があった.
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