特集 看護部がつくる病棟の環境
病棟づくりに参加するための看護部への提言
辻野 純徳
1
1UR設計
pp.244-248
発行日 1996年4月10日
Published Date 1996/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900475
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はじめに
わが国の医療技術は,欧米先進国に並ぶとされているが,患者の人格の尊厳と療養環境では大きな遅れをとっていた.しかし近年,インフォームド・コンセント,レット・ミー・ディサイド(治療の事前指定),療養環境のアメニティなどに改善の目が向けられ,診療報酬も,治療計画や投薬情報の患者への説明,病室の広さや食事の場と内容などに加算を設けて,改善を促している.
アメニティとは,「(人柄の)感じよさ,温雅,礼儀,(環境建築の)心持ちよさ,快適,(家庭の)楽しみ」.患者(patient)とは,「原義はsuffering苦痛(損害などを受けること).忍耐する,我慢,辛抱する.(医者から治療を受ける人)患者」(広辞苑)である.
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