特集 固定チームナーシング(継続受持ち方式)の展開―固定チームナーシング研究会第2回研究集会より
[ポスターセッション]
4.②スタッフ育成(学生指導を含む)―組織づくりと運用の実際
高橋 ハツエ
1
1佐世保市立総合病院看護部
pp.101-103
発行日 1996年2月10日
Published Date 1996/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900443
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
看護部の方針としてスタートした固定チームナーシング
当院は,1990年3月,新築移転した.21世紀の医療をめざし,最新の診断・医療機器・医療用コンピュータシステムを備えた明るく近代的な病院である.病院および看護部の概要は表1のとおりである.新築を機に看護部では,建物にふさわしい中身の充実,すなわち看護の質の向上が課題となった.質の向上を考えるにあたって問題となったのは,これまでのような日替わりチームナーシングではスタッフ育成上,限界があるということだった.責任と継続性のある看護を提供するためのチームづくりをしたい,という看護部の熱い思いから,1991年を準備期間として,1992年度からの固定チームナーシングを導入した.
看護部には,固定チームナーシングの充実から,看護記録の充実,引き継ぎの廃止という一連の方針があった.職員の定着率がよく,勤続10年以上の看護婦が約60%を占める安定志向の強い職場に,3年ほどの間に変革の波が次々と押し寄せることになった.そのため,現状を見直し,よい方向へ変換するはずの試みが,スタッフにはすべて新しいものとして受けとめられ,現場において多くの混乱が生じた.そこで,看護部では教育委員会を中心とした集合教育,特にチームの要であるリーダー教育と,婦長・主任を中心にしたスタッフのOJTとを行なうことにより,固定チームナーシングの定着を図ることにした.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.