連載 マネジメントの基礎を学ぶ はじめての看護管理 7つのエッセンス・6
スタッフの「やる気」を引き出す②
太田 加世
1,2
1C-FEN
2法政大学大学院能力開発研究所
pp.896-899
発行日 2014年9月10日
Published Date 2014/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686103194
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やる気を引き出すコミュニケーションとは
第6回では,前回に引き続き,マネジメントの3つ目の要素である「スタッフの『やる気』を引き出す」について説明します。今回は,スタッフの「やる気」を引き出すための具体的なコミュニケーションスキルを説明していきます。
前回,「やる気」になるときに大事な感覚には「自己決定感」「有能感」「他者受容感」の3つの要素があることを説明しました1)。例えば,看護管理者がスタッフ1人ひとりの力量に応じた役割と責任を与え,スタッフが「自分の仕事」として,そのやり方等を自分で決定することができれば,「自己決定感」を感じることができます。また,仕事の成果を出すことによって「有能感」を得ることができます。さらに,看護管理者がスタッフに目を配り,その成果を認め,言葉にして伝えていくことによってスタッフの「他者受容感」を育むことができます。これらの3つの要素が互いに関連し合う中で,スタッフは仕事の成果から学習することによる達成感を得て,「もっと仕事をしたい」という「やる気」が湧いてきます。
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