5．プライマリーナースとしてのスタッフ育成

個別性を大切にする患者を中心とした看護を展開するうえで，透析室で最も適している看護方式がプライマリーナーシングである．プライマリーナーシングは，透析室の看護師がプライマリーナースとしてその役割を担えることで可能となる方式である．プライマリーとしての役割を果たすための人材育成としては，コーチングスキルの獲得や共有の学習の場としてのカンファレンスやリフレクションの活用が重要となる．また，自律したプライマリーナースの育成には，組織としてはラダーの仕組みを活用し支援する必要がある．透析室だからこそ取り組めるプライマリーナーシングやプライマリーナースの価値を高めて，透析看護の質向上に向けた学習する組織づくりに取り組む必要がある．