特集 緩和ケア病棟における看護管理上の悩み
院内スタッフとの相互理解を深める―院内併設型ホスピス病棟の課題
今井 サチ子
1
1上尾甦生病院看護部
pp.699-701
発行日 1996年10月10日
Published Date 1996/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900397
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はじめに
地域医療をめざす当院は,13床のTCU(ホスピス)病棟を開設して7年になる.開設準備室が明文化した病院の概念,理念,TCU病棟の基本方針,運営方法等に,不十分な点も多々あるまま開設となったが,今日では,生活の場としてのホスピス,その人らしさを可能にするためのコミュニケーション,家族も含めて患者であるという視点から援助することを基本精神に,少しずつ特徴のある病棟づくりをしている.そして,患者がその日,その時を大切に送れるように,コミュニケーションを深め,問題の共有化を心がけている.
これまでは自分たちが病棟内でかかえる問題で精一杯であったが,今では,併設型ホスピス病棟に勤務する看護婦として,患者だけでなくスタッフとの相互理解を深める必要性も感じている.今回は院内スタッフに当病棟を理解してもらうための取り組みと,入棟直後のスタッフに対するサポートについて述べたい.
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