特集 居宅介護支援事業者の現在
特集1
併設・兼務型訪問看護ステーションから
板倉 裕子
1
1木更津訪問看護ステーション
pp.966-970
発行日 2001年12月15日
Published Date 2001/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901256
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現在の事業形態を選択した経緯
■介護支援業務の一部はこれまでもしていた
まず訪問看護は,在宅で療養生活する方が病気や障害を持ちながらも,その人らしく満足した生活ができるよう,また自立支援および予防的な見地からも生活の中で看護を展開してきた。つまり生活全体の中で問題は何か,どんな支援をしていけばよいかということを通常の業務でも考え行なってきたのである。むろんその中には「看護」の範疇でないことは他の職種と連携をとり,役割分担や調整などをして対応するといった業務も含まれていた。つまり居宅介護支援業務を行なうことは,これまで看護の中でしていたことに報酬がつくといった自然の流れであった。
また,要介護状態になる方は健康に障害を持つ人で,介護支援専門員としてケアプランを作成するには,病気のことも生活の場での介護のことも理解している訪問看護婦の経験が大いに活かされると考えた。実際に訪問看護利用者からも「よくわかっている看護婦さんにケアプランを立ててほしい」という要望も聞かれた。「望まれているのに利用者のケアプランを自分たちで立てずに誰が立てる!」という気運が職員に生まれ,全員が介護支援専門員の資格を取り,兼務することを選択した。
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