書評
「身体拘束最小化」を実現した松沢病院の方法とプロセスを全公開
小藤 幹恵
1
1石川県看護協会
pp.334
発行日 2021年4月10日
Published Date 2021/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686201835
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
身体拘束最小化という願いを叶えるための歩みを示す
身体拘束をしないことが医療の中で普通になっていくことを願う人々にとって,今,既にそれを実現している医療の場は,強い関心を抱く対象となる。
本書を編んだ松沢病院が取り組んだ医療の先にあるものは何か。本書は,患者さんと医療従事者との関係性を,病院の目指すところに向けて発展させた,具体的な実践である。「私たちはこのように生きたい」「このような社会で暮らしたい」という,医療の根底にある願いを見つめて行動した,医療チーム,患者さん,家族の物語である。ここに描かれている実践には真に迫る凄みがある。
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.