連載 ラーニング・エイド 大学院ドタバタ留学記 in NY・10
立ち止まれ看護師,小休止から生まれるリフレクション
寺本 美欧
1
1米国コロンビア大学教育大学院 修士課程
pp.675
発行日 2020年7月10日
Published Date 2020/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686201634
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小学生時代の定番の夏休みの宿題といえば日記と読書感想文だ。たまりにたまって新学期前に泣く泣く書いていた人も多いだろう。子どもの頃はあんなにも嫌だった日記や読書感想文も,おとなになると日常的にそれに近いことを行っている。沸き起こった感情をSNSでつぶやき,その日あった出来事をブログや手帳に書き,映画や本のレビューを書く。「書く」ことが日常の中に溶け込んでいるのはなぜか。私なりの答えは,おとなは「書く」ことで経験から意味づけを行い,リフレクションを行っているからだ。
春学期に履修していた「アクションラーニング」という授業では,5人のチームで「現実の問題を解決しながら同時に学ぶ」という手法を経験した。クライアントから課題を提示され,データ収集・分析をチームで行い,解決策を提示するという2か月にわたるプロジェクトだった。この手法の大きな特徴は,問題解決のみに焦点を当てるのではなく,リフレクションを通じて学びを得るという点である。
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