新人理学療法士へのメッセージ
悩んで,立ち止まって,また歩き出す
鎌田 一葉
1
1いわてリハビリテーションセンター機能回復療法部
pp.382-383
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100303
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厳しい冬を乗り越え,この春,理学療法士として新たな出発をされた皆さまに,心からお祝い申しあげます.臨床実習や国家試験を振り返ると,自分が努力した分だけ何か得たものがあるのではないでしょうか.私もこの度いただいた機会に力不足の感を禁じえませんが,素直に思うところをお伝えしようと思います.
「何をすればいい」から「何をすべきか」へ
今でも病院職員としてはじめて白衣を着たときのことを覚えています.患者さまを前に何をすればいいのかわからず,頭が真っ白になりました.さっぱりよくならないように見えるのは,自分のせいではないか,何をすればよくなるのか,これをやってどうなっていくのだろうかなど,毎日疑問や不安を感じました.焦る気持ちもあって,知識と技術を学ぶべく勉強会や研修会にできるかぎり参加するようにしました.しかし,触診やハンドリング,介助も思うようにできず,悩みはつのるばかりでした.
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