巻頭シリーズ アートとケア アール・ブリュットから受けとるもの・6
アール・ブリュットのささやきと看護
山元 恵子
1
1東京都看護協会
pp.502
発行日 2020年6月10日
Published Date 2020/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686201594
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2019年4月に西新宿に移転した東京都看護協会会館に,アール・ブリュット作品を展示している(2020年8月まで)。アール・ブリュットの作家は,見られることを意識していない。彼らの内面世界の発露が,結果,“アート”と呼ばれ,私たちの前に置かれる。そこに意図は存在しないが(しないからこそ?),見る側の何かが刺激され,自分への問いが生まれる。
患者の言葉や態度といった表層に捉われることなく,内面に近づこうとしているだろうか。その人の内に潜み,込み上げようとする力を引き出す準備はあるだろうか。
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