連載 やすらぎとひらめきの場づくり マインドフルネスとファシリテーション・16
輪になって語り合う「サークル」の源流を求めて
中野 民夫
1
1東京工業大学 リベラルアーツ研究教育院
pp.938-941
発行日 2017年11月10日
Published Date 2017/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686200831
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ピースメイキング・サークル
「ピースメイキング・サークル」と呼ばれる話し合いの方法がある。もともとカナダの先住民の話し合いのやり方を,カナダ人の判事が学び,1970年代に体系化したものだという。人が集まって何かを始める時や,対話や学びの場,チームビルディング,問題解決など,さまざまなシチュエーションに活用でき,カナダやアメリカでは徐々に広まってきている。
アメリカ北西部ワシントン州のシアトルに暮らす尾関桂子さんは,この輪になって座り丁寧に話し合う方法を,現地のコミュニティや高校で長年実践してきた。京都のNPO場とつながりラボhome's vi代表の嘉村賢州さんが旅の途上で尾関さんに出会い,これはすばらしいと最近日本につないでくれた。私も昨年日本でのサークルに参加して興味を持ち,さらに学びたいと感じて,この9月に嘉村さんらとシアトルの尾関さんのところへ,サークルの源流を探る旅に出かけてきた。
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