特集 査読者の視点を学ぶ─質的研究論文のための査読セミナーから
査読を経て論文はどう変わるか
[模擬査読において得られたことと査読をめぐって考えること・2]
投稿者とともに語り合うための査読
前野 有佳里
1
1九州大学大学院医学研究院保健学部門広域生涯看護学講座
pp.32-35
発行日 2018年2月15日
Published Date 2018/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201471
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私にとっての査読
“査読初心者”ともいえる私にとって,査読は緊張する仕事である。
投稿者が論文を投稿するまでに至った大変な過程を考えると,正当で有益なジャッジを行ない,ジャッジした内容をきちんと言葉で伝えたいと思う。同時に,もう一人の査読者を想像し,自分の査読結果があまりに格落ちするものであったらと危惧を抱き,査読結果に目を通される編集委員の先生の顔が浮かんでくる。そういう意味でも査読は,自分の研究能力を査定されているような気分にもなり,緊張を強いられる。
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