特集2 実施する人も参加する人もやってみたくなる院内研修
闘病記を読んで語り合う研修
大谷 和世
1
,
矢田部 信行
1
,
小松 尚司
1
,
瓜﨑 貴雄
1
,
荒木 孝治
2
1医療法人稲門会いわくら病院
2大阪医科大学看護学部
pp.65-70
発行日 2011年5月15日
Published Date 2011/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100858
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精神科だからこそ闘病記を読む
近年、病を経験した患者やその家族、あるいは、患者を支える人によって書きつづられた闘病記が注目され始めている*1。前田*2によれば、闘病記を読むことによって、患者の人としての生活を知り、患者が看護師に求めているものに気づくことができるという。さらに、家族の思いと苦痛を知り、患者や家族から、謙虚に看護に必要な視点を学ぶことができる。また、和田*3は、「先輩患者が歩んだ病気のプロセスやその時々の対処、心情などについて学びを深めたい」という思いから、看護学部の大学生を対象に、闘病記を読む会を開いている。
どこの病院でも日常業務は多忙であり、精神科病院の看護師への現任者教育に、闘病記の読書会を催すといった先行事例はあまり見あたらない。
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