連載 ポジティブ・マネジメントの航海術—組織変革の波を越える・18【最終回】
全体のまとめ・3—ポジティブ・マネジメントの「航海術」
市瀬 博基
1
1東京外国語大学
pp.74-79
発行日 2017年1月10日
Published Date 2017/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686200629
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前回は,これまでに考察した組織変革事例において,新たな「活動」が生み出される条件とプロセスを明らかにしました。ここで分かったことは,すでに開発・整備されたツールを導入する場合でも,新たな「活動」として定着させるためには,あたかも先行ツールが存在していないかのように,混沌とした状況と向き合い,内省をうながすコミュニケーションを深めることを通じて,活用するツールに合致する行動や認識の新たな枠組みを探し求める必要があるということでした。
今回は,こうした新たなツールの創造と(再)発見のプロセスにおいて,感情がどのような役割を果たすのかについて,ポランニーの「暗黙知」を参考にして考えるとともに,この連載を通して検討してきたポジティブ・マネジメントの「航海術」とは何であったのかを明らかにします。
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