巻頭対談
いま,なぜ「ポジティブ・マネジメント」なのか―スタッフを,組織を,そして自身を拡張させるマネジメント
手島 恵
1
,
市瀬 博基
2
1千葉大学大学院看護学研究科
2東京外国語大学
pp.821-827
発行日 2013年9月10日
Published Date 2013/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102880
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顧客の価値観の多様化などに伴い経営環境に急激な変化が起こり,従来からの問題解決型アプローチだけでは,この環境変化に対応できないとの判断から,理念共有型,目標志向型のマネジメント手法である「ポジティブ・マネジメント」を導入する企業,自治体が増加している。
「組織感情」はヒト・モノ・カネ・情報・ナレッジに次ぐ第6の経営資源とも言われる。変化を続ける環境のなかで,スタッフの前向きな発想と柔軟な対応力を育み,現時点での最適解に向かってチームで協働する。これを支援・推進するマネジメント手法が「ポジティブ・マネジメント」である。
手島恵氏は2004年頃この手法に出合い,看護マネジメントにも活用できると直感,大学院生とともにアクションリサーチの手法で,組織開発の研究を行ない,成果について発表・講演活動を継続している。
学生時代から問題解決型アプローチでトレーニングを受けてきた看護職に,異なる視点でかかわる「ポジティブ・マネジメント」は果たしてなじむのだろうか。
手島氏と,対話を基盤とした組織開発に関する研究者であり,日本赤十字広島看護大学を中心として看護職との共同研究にも取り組む,社会人類学者の市瀬博基氏が,“いま,なぜ「ポジティブ・マネジメント」なのか”,この問いについて対談を行なった。
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