研究報告
引き継ぎ姿勢による看護師間の引き継ぎ時間の短縮効果—立位と坐位の比較
高田 望
1,2
1東北大学病院看護管理室
2東北大学大学院医学系研究科
pp.68-72
発行日 2017年1月10日
Published Date 2017/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686200627
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背景と目的
長年にわたって,引き継ぎ時間の短縮が臨床現場で課題となっており,引き継ぎ時間をいかにマネジメントするかは,多忙な臨床現場にとって現在もなお重要な課題である1)。それにもかかわらず,引き継ぎ時間を短縮するための具体的方法に関する先行研究は少なく,引き継ぎを行う情報を選別すること,引き継ぎ時間を短縮しようとする意識を周知することなどの方法で引き継ぎ時間短縮に取り組んだ報告が散見されるのみである2-4)。
1990年代前半から2000年代前半にかけては,引き継ぎ時間の短縮以上に引き継ぎの廃止に関心が寄せられ,多くの議論が重ねられてきた。引き継ぎの廃止後,患者の全体像が理解できないという問題が生じ,Walking Conferenceを開始したという報告5)もある。このように,現在も臨床現場では引き継ぎに関するさまざまな工夫が行われており,引き継ぎをどのようにマネジメントするのかは,重要な課題の1つである。
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