連載 ポジティブ・マネジメントの航海術—組織変革の波を越える・13
荻窪病院における在宅療養移行支援の取り組み・1
市瀬 博基
1
1東京外国語大学
pp.642-647
発行日 2016年7月10日
Published Date 2016/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686200500
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今回から3回にわたって,荻窪病院(東京都杉並区)における在宅療養移行支援の取り組みを検討していきます。在宅療養移行支援とは,地域や家族のなかで生活を続けることを通じて育まれる患者の力,すなわち「障害や病気と向き合いながらもその人らしく生きる力」を引き出すために,「退院調整部門や訪問看護師はもちろんのこと,病棟,外来などすべての看護師」が,それぞれの立場から「患者が生活者として生きていくことを支援する」試みです1)。
今回は,荻窪病院の在宅療養移行支援の取り組みを,「分散=共有型の『多重化する活動の場』」を生み出す試みとして捉え,この取り組みを成功させるために何が必要なのかを明らかにします。
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