特集 小児訪問看護の基本を学ぶ
NICUから在宅療養へ移行する患児のケア
山西 紀恵
1
1横浜市南区メディカルセンター訪問看護ステーション
pp.414-421
発行日 2003年5月1日
Published Date 2003/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100676
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はじめに
今日の新生児医療は救命救急だけにとどまらず,新生児の心理的・社会的側面なども包括的な観点からとらえ,より人間的なケアを実施することが重視されている1)。したがって,以前はNICUから退院することすら考えられなかった児や,医療的行為を多く要する児でも家庭や地域で生活する基盤を確保する必要があり,そのための社会資源(表1)の充実が求められている。地域の在宅医療サポートの1つとして訪問看護ステーション(以下,ステーションと略)の利用が期待されているが,実際にNICUから引き続く継続管理は困難なことが多い。
今回「NICUから在宅療養へ移行する患児(医療処置あり)のケアマネジメントプログラム」2)を基に展開したケースについて,NICUの退院が決定し在宅での生活が安定するまでの事例としてステーションの関わり方を紹介するとともにその問題点を考えていきたい。
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