特別記事
「地域包括ケア」への歴史的流れと「地域」概念の確認の必要性—今後の政策決定に資する看護管理活動に向けて
草刈 淳子
1,2,3
1愛知県立看護大学
2長寿科学振興財団機関誌Aging&Health編集委員会
3公益財団法人日本科学協会研究助成複合部会
pp.512-518
発行日 2016年6月10日
Published Date 2016/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686200475
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筆者は1960(昭和35)年に旧厚生省に入省して以来,さまざまな地域における看護職の活動を行政官,教育者としての立場から支援し続けてきた。特に,「受診圏」と「医療圏」という概念を地域住民の受療行動から捉え,真に住民に役立つ医療・看護について考察および提言を重ねてきた。現在,地域包括ケアが唱えられ,地域および地域看護という概念を看護職が再整理すべき重要な時期を迎えている。本稿では筆者の実体験からの概念整理を行うとともに,今後の地域包括ケアの健全な進展に資する観点から看護管理者への期待を述べる。
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