TOPICS
自施設から始める! 地域との連携―専門性の高い看護師による訪問看護ステーションとの同一日訪問実施にあたっての具体的なポイント
中村 奈央
1
1日本看護協会看護開発部
pp.1032-1036
発行日 2013年11月10日
Published Date 2013/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102934
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
はじめに
専門性の高い看護師による同行訪問の意義
在宅医療・地域連携への期待のなかで
来たるべき超高齢多死社会に向けて,限られた医療資源や財源をどのように有効活用して社会を支えていくかが大きな課題となっている。このような問題意識の下で進められてきた社会保障制度改革のなかで,中心的な概念となるのが「地域包括ケアシステム」である。
社会保障制度改革国民会議の報告書でも触れられているように,われわれが住み慣れた地域で安心して生活していくためには,地域ごとの住まい・医療・介護・予防・生活支援の継続的で包括的なネットワークが欠かせない(図1)1)。このネットワークの中で,医療がどのように役割を発揮し,介護や予防などの他分野と連携していくかが,大きな課題となっている。
2012(平成24)年度診療報酬・介護報酬改定は,この改革の第一歩として位置づけられた。改定の重点課題の中には「医療と介護の役割分担の明確化と地域における連携体制の強化及び在宅医療等の充実」が掲げられ,在宅医療や地域連携・退院支援の取り組みが特に大きく評価されると同時に,介護保険との整合性の面でも改善された。
本稿のテーマとして取り上げる「在宅患者訪問看護・指導料3」も,このような状況を背景に新設された。
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.