連載 管理者日誌・6
訪問看護ステーションから地域への発信
井上 弘子
1
1社団法人北海道総合在宅ケア事業団(看護部)
pp.486-488
発行日 2002年6月15日
Published Date 2002/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901507
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北海道の5月・6月は新緑が眩しく花々が一斉に咲き競う,まさに1年中で最も生命の躍動を感じる季節です。雪で覆われた凍てつく道を,スピードを落として走っていた訪問看護ステーション車が,颯爽と軽やかに走って行くのを見かけるようになる時期でもあります。
訪問看護師は,疾病や障害をもった人とその家族が,地域において不自由なく生活できるように看護の立場からその一翼を担っていますが,さまざまなニーズを“まるごと”満たすためには,多くの機関や人々との連絡調整が必要となります。ですから,その責任を果たすためには,常日頃から関係者との人間関係を良好に保ち,存在を認めてもらうことが求められます。日頃の人間関係が問題解決の糸口になることも多いため,能動的に動かなければなりません。つまり,“疾病や障害をもった人とその家族が,地域において不自由なく生活する”ためには,訪問看護師もいわば優れた外交官の1人として,交渉力を存分に発揮することが不可欠なわけです。
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