連載 専門看護師の臨床推論+・19
患者の意思を尊重し,皆が納得する療養方針を決定するための調整
佐藤 直子
1
,
大生 定義
2
,
井部 俊子
3
1聖路加看護大学看護実践開発研究センター
2立教大学
3聖路加看護大学
pp.802-807
発行日 2013年8月10日
Published Date 2013/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102871
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現在,日本では患者が在宅死を望んでも,医師による診察がなされないまま死亡した場合には異状死体として扱われる場合がある。そして,それは警察の介入や解剖など,患者自身やその家族にとって望まない非常にストレスの大きい事態を招くことがある。一方,患者自身の意向を尊重した医療を提供することは望まれることではあるが,その意向を受け入れたことによって,本来の患者ニーズから離れてしまったり,家族や医療・介護などの関係者が納得できないままの療養方針での支援になったりすることもある。本稿では,専門看護師(以下,CNS)の調整によって,患者を含め関係者が納得のできる療養方針を決定して終末期を支えることが可能になった事例をもとに,その調整について報告する。
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