連載 問題事例に看護コンサルテーション!・6
問題らしき事象を問題とせず耐え得る看護チームの底力
松下 年子
1,2,3
1横浜市立大学大学院医学研究科・医学部看護学科
2日本アディクション看護学会
3日本高齢者虐待防止学会
pp.796-800
発行日 2013年8月10日
Published Date 2013/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102870
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問題が問題となるには,一定の要件が必要である。まず,それを問題と判断し,問題として俎上にのせる人がいること,のせられた事象が確かに問題だと周囲に共有されること,次に,それが解決すべき対象か否か,解決可能な対象か否か(問題とする意味があるのか否か)が共有されること,最後に,解決に向けて誰が統率と責任を引き受けるのか,それが共有されることである。
もし,現場に問題が山積みされているという認識があったら,1つひとつの問題について,上記要件をもってランク付けしてみてほしい。何が問題で何が問題でないのかが,鮮明に見えてくるかもしれない。問題でない問題とは,解決しないでも過ごせる問題のことである。
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