連載 グループ・ダイナミックスへの招待 本当に病棟を変えたい人のために・9
夢を描く技法(その1)
杉万 俊夫
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1京都大学大学院人間・環境学研究科
pp.142
発行日 2012年2月10日
Published Date 2012/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102347
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夢(ビジョン)なき上司のもとで働くスタッフほど悲惨なものはありません。夢なき上司は,次から次に降ってくる仕事をスタッフに割り振るだけの存在です。では,夢を描くにはどうしたらよいのでしょうか。今回と次回は,前回説明した活動理論を使って夢を描く技法を紹介します。
この技法は新しい問題解決手法でもあります。従来の問題解決手法の基本は「問題発見→解決」でした。問題とは,弱点,欠点ということです。これ自体は大事ですが,こればかりをやらされ続けると,問題をつぶす前に(やらされる)人間のほうがつぶれてしまいます。もっと明るく前向きでやらされ感のない手法も必要です。
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