特集 ちょっと気楽に! みんなで支える臨床看護研究
[コラム]看護研究への病棟医師の協力―実践報告編
渋井 敬志
1
1東京都保健医療公社豊島病院 循環器科内科
pp.795
発行日 2011年8月10日
Published Date 2011/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102166
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私は19年目になる循環器内科の臨床医である。当院に赴任して4年,現在循環器病棟を預かっている。病棟の看護師長より,若手の看護研究に何かよいテーマはないか?という相談をいただいたのが,今回,看護研究に協力することになったきっかけであった。
当科では,私が赴任する以前より,心臓カテーテル検査は約70%を橈骨動脈アプローチで行なっており,TRバンドによる止血であったが,止血時間が診断カテーテルの4Fも治療カテーテルの6Fも同じ9時間プロトコルというものであった。以前の職場では,診断カテーテル4Fは5時間プロトコルであり,9時間圧迫せずとも止血可能であったため,大変驚いたのである。しかもこのように決まった経緯も不明確であった。そこで,止血時間を短縮しても問題ないことを検証する必要があるかと考え,「橈骨動脈穿刺法における圧迫止血時間を短縮するための試み」を当院のエビデンスとして確立すべく提案した。
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