特集 ちょっと気楽に! みんなで支える臨床看護研究
臨床看護研究の難しさと意義
伊東 美緒
1
1東京都健康長寿医療センター研究所 福祉と生活ケア研究チーム
pp.770-772
発行日 2011年8月10日
Published Date 2011/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102157
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病棟看護師が行なう臨床看護研究において,モチベーションをある程度保ち続けて研究を完成させ,その結果を病棟のケアに活かすためのノウハウを知りたい方は多いと思います。
私たちは,東京都保健医療公社豊島病院の看護部とともに,6年間,病棟の看護師が取り組む看護研究に関わってきました。看護研究を行なう人をフォローするための,看護部の役割,病棟スタッフの役割,外部講師の役割というものが明確になり,研究のレベルが向上してきたことを実感しています。
最近では看護研究を行なう看護師の疲弊感が軽減され,なかには結果を知ることを楽しむ人も現れました。看護研究の院内発表が終わったあとに「来年もぜひやりたい」という人はさすがにいませんが,「いつかまたやりたい」という意見が聞かれますし,1年間看護研究に取り組んだ人がその後,病棟指導者になってくれることもあります。基本的には,院内発表のあとに,全員が学会発表を行なうことになっています。さらに,他の病院でも活用できる結果が得られた場合には,雑誌に投稿するレベルに成長しています。
臨床看護研究を進めるときにぶつかる壁と対応ポイントを整理しましたので,参考にしていただければ幸いです。
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