特集1 看護師として幸せに働き続けられる組織をめざして
看護師の労働環境を再考する
[対談]労働関連法規から,医療現場の課題を読み解く
笹山 尚人
1
,
大利 英昭
2
1東京法律事務所
2東京都庁職員労働組合病院支部
pp.122-128
発行日 2011年2月10日
Published Date 2011/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101953
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
わが国の看護現場における看護師不足,あるいは長時間勤務,夜勤・交代制勤務における課題については,かなり以前から指摘され,取り組まれてきたが,抜本的な問題解決ができず現在に至っている。
日本看護協会では「労働条件・労働環境の改善」を今年度の重点課題と定め,厚生労働省に,法令上の規制策定を要請している。また2010(平成22)年4月より改正労働基準法(126頁に参考資料)が施行され,時間外労働の削減が迫られる内容となった。
近年,看護師の過労死が発生し,また離職が相次ぐなど,いま新たに看護師不足,労働環境の問題がクローズアップされるなか,本誌では労働問題を専門とする弁護士と職場の労働組合で執行委員を務める看護師との対談を企画した。
古くて新しい問題の像を捉え,看護師の働き方,その基盤となる労働関係法規について再考していただければ幸いである。
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.