特集 健康日本21と職場の健康管理
生活習慣と労働との関連
尾方 希
1
,
森田 徳子
1
,
車谷 典男
1
1奈良県立医科大学衛生学教室
pp.18-21
発行日 2002年1月15日
Published Date 2002/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902648
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2000年4月にスタートした健康日本21は,生活習慣の改善によって,わが国の3大死因である悪性新生物・心疾患・脳血管疾患の減少を図ることなどを目的とした国民的な健康づくり運動である.職域での取り組みにも大きな期待が寄せられている.
生活習慣は,個人が育った環境に強く影響されることはいうまでもない.しかし,人生の長くにわたって,週5日から6日,通勤時間を含めると11時間近く1)を占める労働の態様にも影響を受けることは,容易に推察されよう.個人の嗜好や趣味的活動とは違って,労働は他律的な側面が強く,それゆえ労働者の生活習慣の改善にあたっては,本人の個人的努力とともに,社会全体として労働のあり方に対する意識を高めることも求められる.
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