特別記事
看護師の働きは評価されるようになったのか―7対1入院基本料導入が雇用に与えている経済的影響
角田 由佳
1
1山口大学経済学部
pp.316-321
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101718
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はじめに
より多くの看護師を配置する,「7対1入院基本料」が新設されて4年。2010(平成22)年度の診療報酬改定を迎え,専門看護師や認定看護師といった専門的な知識や技術,経験などをもつ看護師の配置をどこまで診療報酬点数上に評価できるか,期待されるところである。
しかしその前に,2006(平成18)年度の7対1入院基本料の導入後に表面化した,「看護師不足」を通じて,看護師の雇用条件はどのように変化し,看護師の働きはどう評価されるようになったのか,検証する必要があるだろう。
本稿は,2006年度の診療報酬改定以後まで具体的な数値を観察できる「給与」に焦点を当て,看護師の働きは給与の面から評価されるようになったのか,分析するものである。
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