連載 訪問看護 時事刻々
今月の話題 7対1入院基本料
石田 昌宏
pp.29
発行日 2007年1月15日
Published Date 2007/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100371
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診療報酬改定で入院基本料に従来の最上位を上回る7対1ランクが新設されたことで,多くの病院が看護師採用を活発化している。すでに7対1を取得している病院からは「看護師の表情が柔らかくなった」など,人員増による労働環境が改善されたことを実感させる声が上がっている。しかし一方,来年度の新卒採用で取得を目指している病院は,決まった数を争う採用競争に疲弊し,従来から採用が困難な病院ではむしろ看護職の流出がみられるところもあり厳しい状況となっている。
11月29日には診療報酬を検討する厚生労働省の中央社会保険医療協議会総会でこの問題が取り上げられ,7対1の方向性は支持されたが,看護必要度を導入し患者の状態に応じ取得するようにする,病棟ごとに算定できるようにするなど,取得制限をすべしとの意見が上がった。
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