特別記事
医療安全推進の近未来戦略における“人材育成”(前編)―次代の医療安全を担う人材育成と看護管理者に期待されるリーダーシップ
石川 雅彦
1
1日本医療安全研究所
pp.226-231
発行日 2010年3月10日
Published Date 2010/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101697
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医療安全推進は,医療機関における最優先課題として,これまでさまざまな医療安全管理体制整備のための取り組みにより,医療安全管理者の配置が促進され,現在はその体制を維持・発展するために,医療安全管理者の質が問われる段階に入りつつある。医療安全をさらに推進し,盤石の体制をつくるために必須の近未来戦略のカギは“人材育成”である。
筆者は前職場(国立保健医療科学院)で,医療安全管理者育成のための長期・短期の研修責任者として約800名,看護部長・副看護部長などの看護管理者を対象とした研修の責任者として約600名の受講者の方々と関わらせていただいた。そこで,医療安全管理者や看護管理者としての立場でそれぞれが抱えている,現在の,そして次代の医療安全管理を担う人材育成に関するさまざまな課題について知ることができた。
本稿では,医療安全管理の現状と課題に関する医療安全管理者や看護管理者の声を参考に,特に次代の医療安全管理を担う人材の育成に焦点をあてて,看護管理者に期待されるリーダーシップに関して述べたい。
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