焦点 国際的に活躍できる研究者をどう育てるか―「看護学国際人育成教育プログラム」から考える
国際的に活躍できる人材の育成を推進する教育
佐々木 明子
1
,
井上 智子
2
1東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科地域保健看護学分野
2東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科先端侵襲緩和ケア看護学分野
キーワード:
看護学
,
国際人
,
アカデミックトレーニング
,
人材育成
,
教育プログラム
Keyword:
看護学
,
国際人
,
アカデミックトレーニング
,
人材育成
,
教育プログラム
pp.3-10
発行日 2010年2月15日
Published Date 2010/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100408
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はじめに
グローバル時代においては,国際社会のニーズに応えるべく,わが国および世界の看護の質の向上が望まれている。そのため,看護学の国際的な教育・研究を行ない,世界の看護をリードする卓越した教育・研究遂行能力をもつ人材を育成することが必要となってくる。それによる成果を広く世界の看護の教育・研究および実践の発展に役立てることが求められているといえよう。
東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科(以下,本学)では,2008(平成20)年度に採択された大学院教育改革支援プログラムにおいて「アカデミックトレーニング」を強化した「看護学国際人育成教育プログラム」(以下,本プログラム)を,2008年度から3年計画で展開している。
本学では,2005(平成17)~2006(平成18)年度にかけて,魅力ある大学院教育イニシアティブ「看護系大学教員の博士号取得推進プログラム(若手教員の研究能力開発と看護学論文審査システムの確立)」に取り組み,若手研究者の育成を図ってきたが(後述),本プログラムは学生(主に大学院生)にも対象を拡大し,修士号や博士号の学位取得のみならず,広く国際的にも通用する研究者の育成をめざし,さらに発展させた内容となっている。本稿では,その概要と教育内容,期待される成果について述べる。
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