特集 退院支援で看護が見える
座談会●退院支援に看護の原点が見える―看護の普遍性を守ることが管理者の仕事
任 和子
1,2
,
宇都宮 宏子
3
,
藤田 めづる
4
,
浅田 摩紀
5
1京都大学医学部附属病院
2京都大学医学部附属病院看護部
3京都大学医学部附属病院地域ネットワーク医療部
4京都大学医学部附属病院看護部糖尿病科・免疫膠原病内科病棟
5京都大学医学部附属病院看護部神経内科・放射線科・麻酔科病棟
pp.1022-1030
発行日 2009年11月10日
Published Date 2009/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101611
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急性期病院の多くの看護師たちは日々の業務に追われ,患者の回復過程を時間軸でじっくり考える時間がなく,自身が提供する看護を振り返る十分な余裕もない。
京都大学医学部附属病院では,地域ネットワーク医療部の宇都宮宏子氏を中心に退院支援に取り組んできた。さまざまな段階を経て,「生活者としての患者を支えるための退院支援」という理念が院内に浸透し,今では医師やリハスタッフを交えたカンファレンスが頻繁に実施されている。副次的に経験の浅い看護師への高い教育効果も表われ,退院支援を通じて提供する看護が変わった。
本座談会では,これまでの取り組みを振り返るとともに,そこに立ち現れた看護の原点,そして看護の普遍性を守る管理者の仕事についても考察した。
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