連載 王様の耳はパンの耳――この国の看護のゆくえ・4
診療行為に関連した死因究明にどう取り組むか―医療安全調査委員会の抱える深刻な課題
大串 正樹
1
,
北浦 暁子
2
1西武文理大学 看護政策研究所
2NKN
pp.894-895
発行日 2009年9月10日
Published Date 2009/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101579
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- 文献概要
医療とは安全であることが大前提となります。しかし,人間がかかわっている以上,医療事故を完全にゼロにすることはできません。大切なことは,医療事故が発生した場合に,その原因をしっかりと究明して再発防止を行なうと共に,ヒヤリハットのレベルで問題を把握し医療事故に繋がる前に問題状況を改善していく継続的な取り組みを行なうことです。
また,患者の視点からは,安全性の高さは医療機関を選ぶ目安にもなります。患者一人ひとりが病院の実態を知ることで,医療機関を信頼して治療を任せることもできるでしょう。
しかし,患者はどこまで正確に医療行為の正否を見極めることができるのでしょうか? そしてその判断に大きな影響を及ぼすことになる「診療行為に関連した死亡の原因究明」はどのように行なわれようとしているのか,そこにどんな問題があるのでしょうか。
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