増刊号特集 行動する看護師長 これからの臨床看護マネジメントの実践
―看護を可視化する―看護必要度をなぜ,早急に導入する必要があったのか―その経緯と活用状況
虎井 佐恵子
1,2
,
河上 歌子
2
,
水根 早苗
2
,
岩見 智子
2
,
黒阪 佐美代
3
1鳥取県立中央病院
2鳥取県立中央病院看護局
3鳥取県立中央病院医療安全・感染防止対策室
pp.656-661
発行日 2009年7月26日
Published Date 2009/7/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101530
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見える看護をするには
医療の高度化・専門化といった革新は目覚ましく,看護師の業務も同様に高度化している。私たち看護師も医療の進歩と同様に,さらに良質な看護を提供したいと常に考え前進してきた。
鳥取県立中央病院(以下,当院)は,鳥取県東部・中部および兵庫県北部の3次救急医療を担う病床数431床の高度急性期病院である。また,鳥取県の基幹病院として,この医療圏における「最後の砦」といった機能をもち,救命救急センター,周産期母子センターなどのさまざまな専門的な医療体制を構築している。重症度の高い患者を受け入れている当院のような急性期病院では,在院日数の短縮化に伴う業務の煩雑さから,看護師の負担は大きい。そこで,「患者さんへもっと良質な看護を提供するために,看護師の数を増やしたい」と,私たちはいろいろな機会を通して訴え続けてきた。しかし,診療報酬の仕組みや県条令の定数の制約などのなかでは,看護師を増員することは困難であった。
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