連載 今に生きるヒトコト・3
「案じることはない,なるようになる」
髙階 恵美子
1
1日本看護協会
pp.139-141
発行日 2009年3月10日
Published Date 2009/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101419
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いまの職場での最初の仕事は,熱気あふれる就職説明会場へ足を運ぶことでした。看護職として第一歩を踏み出そうとしている学生たちがいま,どんな視点で看護の職場を選ぼうとしているのか,それを知りたかったからです。この貴重な機会に私からお話させていただいた“就活ポイント”は「先輩たちはみな,出会いのプロ,聞き方のプロです。ここは試される場ではありませんから,一緒に働く仲間になれるかどうかを感じることが大切」ということでした。
看護の仕事は人の生きる力を守り,支え,助けること。病むとき,苦悩するとき,憤るとき,さまざまな表情,さまざまなやり方で生きるということを教えてくれる一人ひとりに,いつも関心をもっていたい。そしてなるべく深みのある出会いをしたいと思っています。それにはとにかく現場に足を運ぶこと,そこで何が起こっているのかを自分の目で確かめたうえで,現実的な対応を考えることです。これまでなぜこの仕事を続けることができたのかと振り返ると,それは出会いに学ぶことができたからなのだということに,改めて気づかされます。
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