特別記事
松山赤十字病院における病院と在宅看護・介護の連携―患者・家族の療養生活の支援と看護の専門性の地域への貢献
渡邉 八重子
1,2
1松山赤十字病院看護部
2松山赤十字病院地域医療連携室
pp.790-795
発行日 2008年8月10日
Published Date 2008/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101291
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
自己完結型から地域完結型医療
●松山2次医療圏の概要
松山2次医療圏は,愛媛県北東部に位置する松山市,伊予市など3市3町,人口65万人を抱える。愛媛県内には,医療施設として153の病院(全国7.1:愛媛10.4/人口10万人,以下同じ)と1208の一般診療所(全国76.3:愛媛82.3)があり,病床数は病院23774(全国1276.9:愛媛1619.7),一般診療所5501(全国130.7:愛媛374.8)と,全国平均を大きく上回っている。これらの医療施設・病床の半数を,松山2次医療圏が有している。
この松山2次医療圏の最大の特徴は,救急2次輪番制にある。松山市内の18の救急告示病院を8つのグループに分け,毎日そのうち1つのグループ(2~3病院)が救急当番となる。当番病院は,当番日にはスタッフの数,入院ベッドの確保などに救急体制をとり,救急患者の大部分は当番病院で医療を受けている。3次救急は,主に愛媛県立中央病院が担当しており,地域で救急体制を完結させようとする仕組みである。
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.