特集 緩和ケアに求められる役割と質保証
がん診療連携拠点病院としての質の確保と専門看護師の役割
菊内 由貴
1
1独立行政法人国立病院機構四国がんセンターがん相談支援・情報センター
pp.548-552
発行日 2008年7月10日
Published Date 2008/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101239
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2007(平成19)年4月にがん対策基本法が施行され,がん診療連携拠点病院(以下,拠点病院)を核とした国を挙げてのがん医療の均てん化および質向上への取り組みが始まっている。
がん対策推進基本計画の目標に,がんによる死亡者の減少と並んで,「全てのがん患者及びその家族の苦痛の軽減並びに療養生活の質の維持向上」という人々の生活の視点が挙げられた1)。また拠点病院の要件には,緩和ケア体制や地域医療の連携体制,相談支援機能などが明確に示され,四国がんセンター(以下,当院)でもがん相談支援・情報センターが設置され,がん看護専門看護師が配属されている。高度な実践能力を有する専門看護師が質の高いケアを提供することは当然の使命であるが,拠点病院全体としての質を高め,地域がん医療の質向上に貢献していくためには,システム構築などの組織的な取り組みが重要である。
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