連載 仕事に燃える現場づくりのヒント・3
“熱狂”する現場のコンセプト
松村 啓史
1
,
青木 菜穂子
2
1テルモ株式会社 経営企画室
2トータル ライフケア プロモーション
pp.508-509
発行日 2008年6月10日
Published Date 2008/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101229
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- 文献概要
日本人の働き方
今回はまず,「日本人と仕事」の歴史から「働く」という概念を掘り下げてみましょう。「働く」の語源は「動く」から来ているようです。つまり「働く」ことは,元来頭脳労働より肉体労働に主眼を置いた言葉です。これは日本人の仕事の本質を捉えているように思えます。
現在,日本では職業による差別はあまりありません。米国のホワイトカラーとブルーカラーのように職業を分けて考えていません。したがって,米国のように頭脳労働者と肉体労働者という明確な区別もありません。頭脳労働者も肉体を使い,肉体労働者も頭を働かせて仕事をしています。また,幹部も現場も頭脳労働と肉体労働を行なうことによって仕事の質を高めていくのです。日本でのマネジメントの基本は,名将山本五十六の次の言葉がすべてを物語っています。「やってみせ,言ってきかせて,させてみせ,ほめてやらねば,人は動かじ」。
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