増大号 POCUSの決め手。 早く、正確な診断のために
1章 POCUSを知る・使う
POCUSのコンセプト
谷口 信行
1
1済生会宇都宮病院超音波センター
キーワード:
POCUS
,
歴史
,
超音波検査
Keyword:
POCUS
,
歴史
,
超音波検査
pp.164-167
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209253
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POCTとPOCUS
検査に関わる皆さんは,POCT(point-of-care testing)という言葉をよくご存じだと思います.POCTは,被検者の傍らで医療従事者が行う検査であり,具体例としては,尿検査,血糖,妊娠反応,最近ではCOVID-19の抗原検査などがよく知られています.その場で行う心電図検査も,これに該当します.
日本でも,「POCTガイドライン第5版」が発刊されています1).その中でPOCTの定義として,「POCTとは,被検者の傍らで医療従事者(医師や看護師等)自らが行う簡便な検査である.医療従事者が検査の必要性を決定してから,その結果によって行動するまでの時間の短縮および被検者が検査を身近に感ずるという利点を活かして,迅速かつ適切な診療・看護,疾病の予防,健康増進等に寄与し,ひいては医療の質,被検者のQOLおよび満足度の向上に資する検査である.」としています.また,補足に,「POCTとは,小型で容易に持ち運べる簡便な機器・試薬を言うのではなく,あくまでも検査の仕組み(システム)を示す」と記載されています.
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