書評
『医療の質安全保証を実現する―患者状態適応型パス[事例集2007年版]―標準診療計画の電子コンテンツ化』
渡邊 両治
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1全国社会保険協会連合会事業部企画情報課医療安全対策室
pp.335
発行日 2008年4月10日
Published Date 2008/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101188
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医療の質・安全保証から連携の概念が組み込まれたPCAP
2001(平成13)年4月より,全国社会保険協会連合会(全社連)事業部企画情報課にて医療安全業務に携わっていた筆者は,日本医師会主催の「医療安全推進者養成講座」を受講し,続いて2004(平成16)年11月4日に開催された医療安全推進者ネットワーク有志者会議に出席した。その際,「医療の質・安全保証の観点からパスの標準化の研究を行なっているので,協力してもらいたい」と東京大学大学院工学系研究科の水流聡子准教授より依頼があったのが,筆者が患者状態適応型パス(PCAPS)に関わるようになったきっかけである。
PCAPSシステムは,“臨床知識の構造化・標準化による診療プロセス質保証システムの確立”をねらいとしている。その構成は,患者のたどる臨床経路(プロセス)をフローチャートのように視覚的に表わした「臨床プロセスチャート」と,各ユニットでの患者の状態に応じた適切な医療介入をまとめた「ユニットシート」からなる。
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