特集 院内感染管理システムの再構築
医療の質保証と院内感染対策
土井 英史
1,2
1ヘルスケアリソース研究所
2関西労災病院
pp.14-18
発行日 2000年1月10日
Published Date 2000/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901071
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はじめに
Infection Control(感染管理)の重要性は改めて言うまでもなく,その意義は広く世界的に認知されている。その意味においてInfection Controlを専門とする英国のICN(Infection Control Nurse:感染管理看護婦)や米国のICP(Infection Control Practitioner:感染管理者)は,「病院感染発生率の低減」「医療費の抑制」にはきわめて大きな役割を果たしている。これらはすべて,統計学などを駆使した科学的に根拠のある手法を用いて実証されたものである。
すでに米国・英国では,Infection Controlを適切に実施することが,医療の質保証や病院リスクマネジメントを考慮した健全な病院経営につながることが実証されている。つまり,Infection Controlがうまく機能していない病院はコストが増大し,病院経営に破綻をきたすのである。
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