特集 看護記録の質向上のために何ができるか
バリアンス記録から見た「看護記録」のあり方―地域連携パスへの展開
下村 裕見子
1,2
,
樋口 由布子
2
,
横山 由美子
2
,
村杉 雅秀
2,3
,
齋藤 登
2,4
1東京女子医科大学病院地域連携室
2東京女子医科大学病院クリニカルパス推進室
3東京女子医科大学病院呼吸器外科
4東京女子医科大学病院一次診療科
pp.278-283
発行日 2008年4月10日
Published Date 2008/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101172
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はじめに
看護記録とは看護実践の過程を記述したものである。看護記録について,日本看護協会看護業務基準では以下のように規定されている。「看護実践の記録は,看護職の思考と行為を示すものである」1)。日本看護協会が明確にしたこの規定における看護実践は,保健師助産師看護師法に規定された看護業務(療養上の世話および診療の補助)を含み,看護記録は「業務記録」としての意義をもつと考える。すなわち,適正な看護を行なったことを証明するものである。特に「健康状態がどのように改善したか,あるいは悪化したかを判断する基礎となる記録を提供する」意義は大きい。
筆者(下村)は地域連携室に所属する事務職であるが,クリニカルパス推進室の一員として院内パス活動に関与している。当院におけるパス実行委員会では,折りにふれバリアンス記録から見た「看護記録」のあり方を議論している。本稿ではその一部を供覧し,非医療職として患者の視点も含めて思うところを述べたい。また地域連携パスにおける看看連携に期待する役割を述べる。
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